筆、墨、紙、硯、この四つの物を統称して「文房四宝」と呼んでいる。これらの歴史はかなり古い。出土した新石器時代の陶器の上に、毛筆で描いたと思われる文様が発見されており、さらには、西安の半坡遺跡でも、硯の原型とされる「石研磨器」が見つかっている。その表面に彩色した痕跡があるのが確認された。今月ご紹介する硯は、高さ二七センチ。一九九〇年に安徽省蕭県の漢墓から出土した。円形で三本の足を有し、硯のふたには獣...
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筆、墨、紙、硯、この四つの物を統称して「文房四宝」と呼んでいる。これらの歴史はかなり古い。出土した新石器時代の陶器の上に、毛筆で描いたと思われる文様が発見されており、さらには、西安の半坡遺跡でも、硯の原型とされる「石研磨器」が見つかっている。その表面に彩色した痕跡があるのが確認された。今月ご紹介する硯は、高さ二七センチ。一九九〇年に安徽省蕭県の漢墓から出土した。円形で三本の足を有し、硯のふたには獣...