漸江省天台県と言えば、日本人はすぐ仏教の聖地というイメージを思い浮かべます。この地で修行した最澄が比叡山で日本天台を開いたのは八〇六年のことですが、すでに後漢の末期、三世紀ごろから多くの寺や道観が建てられていたと史書は伝えています。修行に明け暮れる僧たちのささやかな楽しみとなったのが、碁を打つことでした。その風習は民間にも広まり、多くの高手がこの山深い土地から世に出てゆきました。現代においても、日...
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漸江省天台県と言えば、日本人はすぐ仏教の聖地というイメージを思い浮かべます。この地で修行した最澄が比叡山で日本天台を開いたのは八〇六年のことですが、すでに後漢の末期、三世紀ごろから多くの寺や道観が建てられていたと史書は伝えています。修行に明け暮れる僧たちのささやかな楽しみとなったのが、碁を打つことでした。その風習は民間にも広まり、多くの高手がこの山深い土地から世に出てゆきました。現代においても、日...