一九九〇年三月二十五日の昼下がり。青と自のツ」トーンカラ!も鮮やかな}隻の新鋭船が、ゆっくりと神戸港の岸壁を離れていった。それは、きらびやかに着飾った花嫁のようだった。船は、天津の豪華貨客船「燕京」号。神戸―天津を結ぶ定期航路がこの日から開通、その処女航海に乗り合わせた中日両国の乗客四百人が、見送りの人たちに向かって腕も折れよとアを振り、喜びを爆発させていた。七年前の一九七三年六月二十四日、両国で...
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一九九〇年三月二十五日の昼下がり。青と自のツ」トーンカラ!も鮮やかな}隻の新鋭船が、ゆっくりと神戸港の岸壁を離れていった。それは、きらびやかに着飾った花嫁のようだった。船は、天津の豪華貨客船「燕京」号。神戸―天津を結ぶ定期航路がこの日から開通、その処女航海に乗り合わせた中日両国の乗客四百人が、見送りの人たちに向かって腕も折れよとアを振り、喜びを爆発させていた。七年前の一九七三年六月二十四日、両国で...