本誌三月号の「今日の話題」でも紹介した杭州の「骨灰撒江式」―死者の骨灰を撒く儀式が、上の写真だ。一九九〇年十一月二十日、杭州は雨で煙っていた。数百人の参加者たちは骨灰を収めた小箱と白い花を抱え、一様に押し黙っていた。午前八時三十分、簡単な儀式ののち、市民政局の李秋清局長が出港を宣した。『葬送行進曲』が奏でられ、船は銭塘江を静かに下って行った。杭州市では毎年約七千人の死亡者が出るが、土葬を主としてき...
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本誌三月号の「今日の話題」でも紹介した杭州の「骨灰撒江式」―死者の骨灰を撒く儀式が、上の写真だ。一九九〇年十一月二十日、杭州は雨で煙っていた。数百人の参加者たちは骨灰を収めた小箱と白い花を抱え、一様に押し黙っていた。午前八時三十分、簡単な儀式ののち、市民政局の李秋清局長が出港を宣した。『葬送行進曲』が奏でられ、船は銭塘江を静かに下って行った。杭州市では毎年約七千人の死亡者が出るが、土葬を主としてき...