昔の人は名前をたくさん持っていた。大詩人杜甫の場合は―まず子供のときに名をつける。これが甫だ。成人となって字(あざな)をつけ、死後に諡(おくりな)をおくる。字は、名と同じ意味か、似たようなものを選ぶのが普通。甫というのは男性の美称なので、子美という字がつけられた。さらに、昔の士大夫階級の人や文人は自分の住所、志、趣味などを好んで号にしたので、これがどんどん増えてゆくもとになる。杜甫は長安に近い杜陵...
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昔の人は名前をたくさん持っていた。大詩人杜甫の場合は―まず子供のときに名をつける。これが甫だ。成人となって字(あざな)をつけ、死後に諡(おくりな)をおくる。字は、名と同じ意味か、似たようなものを選ぶのが普通。甫というのは男性の美称なので、子美という字がつけられた。さらに、昔の士大夫階級の人や文人は自分の住所、志、趣味などを好んで号にしたので、これがどんどん増えてゆくもとになる。杜甫は長安に近い杜陵...