「三〇二」で西へ出発連雲港の取材を終えた翌朝、私たちは徐州行きの「三〇二」列車に乗り込んだ。いよいよ長旅の始まりだ。蒸気機関車がひっぱる「三〇二」は、普通車七両、一等車三両、貨車一両の各駅停車。食堂車や寝台車はない。徐州まで二百二十三キロ、五時間十六分で走る。連雲港からこの列車に乗った人は少なかった。仕事に来たセールスマン風の人が多いようだが、水産物を買い込んだ商人や農民の姿も目立った。連雲港·徐...
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「三〇二」で西へ出発連雲港の取材を終えた翌朝、私たちは徐州行きの「三〇二」列車に乗り込んだ。いよいよ長旅の始まりだ。蒸気機関車がひっぱる「三〇二」は、普通車七両、一等車三両、貨車一両の各駅停車。食堂車や寝台車はない。徐州まで二百二十三キロ、五時間十六分で走る。連雲港からこの列車に乗った人は少なかった。仕事に来たセールスマン風の人が多いようだが、水産物を買い込んだ商人や農民の姿も目立った。連雲港·徐...