上海の中心部、静安公園から少し南に下がった延慶路に、規模はそう大きくはないが、中国でもただ一つと思われる「藍染め織物館」が、昨年秋から開館している。この陳列館をつくったのが、久保マサさんという日本女性なのだ。藍染めは、かつては人びとにたいへん喜ばれ、明、清の時代には遠く南洋にまで輸出されるなど、「その衣は天下を被う」ほどだったが、近代になって生活様式の変化から、だんだんと姿を消して行った。マサさん...
Please login first!
上海の中心部、静安公園から少し南に下がった延慶路に、規模はそう大きくはないが、中国でもただ一つと思われる「藍染め織物館」が、昨年秋から開館している。この陳列館をつくったのが、久保マサさんという日本女性なのだ。藍染めは、かつては人びとにたいへん喜ばれ、明、清の時代には遠く南洋にまで輸出されるなど、「その衣は天下を被う」ほどだったが、近代になって生活様式の変化から、だんだんと姿を消して行った。マサさん...