通訳泣かせの日本製漢字といえば、前号でもちょっと触れた「峠」が一番だろう。日本映画「あゝ野麦峠」は、中国では「啊、野麦嶺」と訳して事なきを得たが、これが人の姓となると、説明も発音も実に困る。辻先生なら「十(シー)」、畑先生なら「田(テイエン)」と、それぞれの字の構成要素をとって発音するが、峠の場合は、山、上、下のどれをとることも難しいので、通訳は「とうげ」と日本読みのままで発音している。ひらがなや...
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通訳泣かせの日本製漢字といえば、前号でもちょっと触れた「峠」が一番だろう。日本映画「あゝ野麦峠」は、中国では「啊、野麦嶺」と訳して事なきを得たが、これが人の姓となると、説明も発音も実に困る。辻先生なら「十(シー)」、畑先生なら「田(テイエン)」と、それぞれの字の構成要素をとって発音するが、峠の場合は、山、上、下のどれをとることも難しいので、通訳は「とうげ」と日本読みのままで発音している。ひらがなや...