萱草(かんぞう)―中国では「忘憂草」「療愁草」ともいわれる。日本でいう「わすれぐさ」と同じ意味である。萱草の花は、中国でも日本でも、昔から人々に愛されてきた。紀元前九世紀から紀元前七世紀の歌を収めた中国最古の詩集『詩経』の「衛風(えいふう)·伯兮(はくけい)」に「いずくにか諼草(けんそう)を得て、言(われ)はこれを背(はい)に植えん」ということばがある。南宋の大学者朱熹(しゅき)(一一三〇~一二〇...
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萱草(かんぞう)―中国では「忘憂草」「療愁草」ともいわれる。日本でいう「わすれぐさ」と同じ意味である。萱草の花は、中国でも日本でも、昔から人々に愛されてきた。紀元前九世紀から紀元前七世紀の歌を収めた中国最古の詩集『詩経』の「衛風(えいふう)·伯兮(はくけい)」に「いずくにか諼草(けんそう)を得て、言(われ)はこれを背(はい)に植えん」ということばがある。南宋の大学者朱熹(しゅき)(一一三〇~一二〇...