画壇の大御所斉白石はエビの絵で有名、徐悲鴻は馬の絵で名高いが、当代の画家黄冑氏はロバの絵でその名をよく知られる。黄氏は人物画専門だつたが、現在ではむしろロバの絵を主とする。氏の描くロバには磨かれた技芸の冴えがある。が、「労苦に耐え、でこぼこで曲がりくねった小道をひたむきに進むロバが好きだ」という氏。それだけに描かれたロバにその心が伝わり、そこに深い意味がにじみ出る。黄氏は幼いころから美術を愛し、趙...
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画壇の大御所斉白石はエビの絵で有名、徐悲鴻は馬の絵で名高いが、当代の画家黄冑氏はロバの絵でその名をよく知られる。黄氏は人物画専門だつたが、現在ではむしろロバの絵を主とする。氏の描くロバには磨かれた技芸の冴えがある。が、「労苦に耐え、でこぼこで曲がりくねった小道をひたむきに進むロバが好きだ」という氏。それだけに描かれたロバにその心が伝わり、そこに深い意味がにじみ出る。黄氏は幼いころから美術を愛し、趙...