蔡邕(さいよう)(一三三~一九二)は、後漢の有名な文学者、書家であるばかりでなく、すぐれた音楽家でもある。蔡邕は、笛を一本作りたいと思ったが、どうしてもふさわしい竹が見つからない。ある日、蔡邕は庭園で「柯亭」という出来あがったばかりの亭を見ていた。突然、彼はのき下の一本のたるきに目をとめるや、召使にすぐそれを取るようにといいつけた。召使はわけがわからず目をパチクリさせて、「この亭はきのうできあがっ...
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蔡邕(さいよう)(一三三~一九二)は、後漢の有名な文学者、書家であるばかりでなく、すぐれた音楽家でもある。蔡邕は、笛を一本作りたいと思ったが、どうしてもふさわしい竹が見つからない。ある日、蔡邕は庭園で「柯亭」という出来あがったばかりの亭を見ていた。突然、彼はのき下の一本のたるきに目をとめるや、召使にすぐそれを取るようにといいつけた。召使はわけがわからず目をパチクリさせて、「この亭はきのうできあがっ...