「千里鶯(うぐいす)啼きて緑紅に(みどりくれない)映ず、水村山郭酒(すいそんさんかくしゆき)旗の風」(唐の杜牧·『江南春』)とうたわれた陽春三月、わたしは浙江省紹興県柯橋鎮(まち)を訪れた。早朝、宿の一室から、水郷一帯の風光を見わたす。碁盤の目のように区切られた田畑、青々とした小麦の広がり、じゅうたんを敷きつめたような黄色の菜の花、縦横に交錯するクリークの水面は朝やけに映えてかがやいている……。足...
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「千里鶯(うぐいす)啼きて緑紅に(みどりくれない)映ず、水村山郭酒(すいそんさんかくしゆき)旗の風」(唐の杜牧·『江南春』)とうたわれた陽春三月、わたしは浙江省紹興県柯橋鎮(まち)を訪れた。早朝、宿の一室から、水郷一帯の風光を見わたす。碁盤の目のように区切られた田畑、青々とした小麦の広がり、じゅうたんを敷きつめたような黄色の菜の花、縦横に交錯するクリークの水面は朝やけに映えてかがやいている……。足...