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81. 黒茶② 年を経るほどまろやかに
今回は、プーアル茶を紹介します。★普洱茶(プーアル)雲南プーアル茶は、雲南省シーサンパンナダイ族自治州を中心に生産されています。現在、勐海(もうかい)県勐海茶場の生産量が一番多く、プーアル茶生産量の七〇%を占めています。茶樹は喬木型大葉種で、ほとんど瀾滄江(メコン川上流)西岸の丘陵地帯に生長しています。このあたりの年平均気温は摂氏一八~二〇度です。冬春にも霜がなく、年平均降水量は一〇〇〇~一六〇〇
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 5 PDF HTML
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82. 世界三大紅茶の祁門を産出
紅茶は、イギリスから来たと思っている人がいますが、中国が原産で、後にヨーロッパへ伝わったものです。製茶方法の違いで、小種(しょうしゅ)紅茶(正山小種)、工夫(くふう)紅茶、紅砕(こうさい)茶の三種類に分けることができます。①小種紅茶中国紅茶の初期、十六世紀に福建省武夷山一帯で製造され始めました。一六一〇年、オランダ商人がヨーロッパにもたらしたのは、福建省崇安県(現在の武夷山市星村鎮)で作られた小種
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 6 PDF HTML
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83. 茶葉と花の香りが一体に
花茶は、またの名を薫花茶、香花茶、香片ともいいます。日本で多く知られているのは、ジャスミン茶(茉莉花茶)だと思います。花茶は緑茶、紅茶、烏龍茶などに花の香りを含ませ、二次加工をおこなって飲むお茶のことです。ですから、香りのある花を原料として花の香りを茶に含ませるようにします。これを窨(いん)といいます。使用される花の品種によって、茉莉花茶、玉蘭花茶、珠蘭花茶などがあり、なかでも茉莉花茶の生産量が最
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 7 PDF HTML
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84. 湯の中で花が咲く
前回紹介した花茶と同じように茶葉と花を併せたお茶に、工芸茶があります。その名の通り、お茶を細工して花を併せ、目で見て楽しむものです。本来のお茶と違うこともあり、最初はあまり流行りませんでした。しかし、一九九〇年代に入ってさまざまな工芸茶が登場し、おしゃれなお茶として人気が出ています。はっきりとは分かっていませんが、工芸茶の祖先は福建省武夷山八角亭の龍鬚茶のようです。清代に始まるこのお茶は、烏龍茶を
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 8 PDF HTML
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85. 草花の薬用性をいかす
お茶が本来は薬用であったことは、神農氏が七十二の毒にあたった際、お茶で解毒をしたという伝説によってわかります。保健茶のほとんどは、自然界から採れた草花の薬用性をいかしたものです。一般的に飲まれているものを紹介しましょう。★苦丁茶海南省や四川省の海抜千五百メートル以上の高地で生産されています。この茶樹は木犀科の女貞樹に属し、新芽を摘んで独特の加工をしています。外形は濃い緑色、淹れたお茶は黄緑色で、独
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 9 PDF HTML
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86. 輸送や保存に便利
五月号で紹介したプーアル茶のような黒茶類(後発酵茶または微生物発酵茶。いったん製茶して一次加工の毛茶を作り、更に微生物を付着させて長期保存をして作られるお茶)の中で、特に圧縮して、煉瓦状や餅状など様々な形に整えたものを総称して緊圧茶といいます。緊圧茶は黒毛(こくもう)茶、老青(ろうせい)茶などと呼ばれる前述の毛茶を原料として、堆積(たいせき)(茶葉を保存する)、做色(さしょく)(色を出す)の方法に
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 10 PDF HTML
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87. まろやかな味がでる
前回まで、中国茶の全体像がわかるように、さまざまなお茶を紹介してきました。しかし『中国名茶誌』によれば、中国茶は主な名茶だけでも千十七種類にものぼり、販売されている一般的なお茶の種類は、どれくらいあるか正確にはわかりません。今回は、今までに紹介していない名茶を二つ紹介しましょう。いずれも烘青(こうせい)と呼ばれる方法で製茶された緑茶で、あぶり籠であぶることから、「あぶり茶」とも呼ばれている名品です
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 11 PDF HTML
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88. 研究をかさねて開発
中国茶の紹介は今回で一段落させようと考えています。中国茶を紹介する書物は多くあります。しかし基準がないので客観的な見方が少なく、また、茶の種類が多いため、どのお茶を取り上げるのか迷っている書物が多かったと思います。この連載では極力、全体像がわかるように努力したつもりです。基礎を知ることは大切ですから、ご理解いただければ幸いです。今日まで、著名なお茶と言えば、歴史的に評価され伝説に彩られたものが多か
Author: 棚橋篁峰 Year 2006 Issue 12 PDF HTML
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89. 安渓鉄観音を訪ねて
中国茶文化の世界は広大で深遠です。読者の皆様には今月号から、茶文化世界の広がりを中国各地に求めてご紹介したいと思います。二年ぶりの安渓への旅、今回は茶摘み体験の方々を伴っての訪問でした。一行十一人は廈門(アモイ)空港から約七十キロの福建省安渓に一泊して、安渓県山塊の奥に位置する祥華を目指します。一口に安渓県といいますが、面積は二千九百八十三平方キロメートル。近代化が進む中国で良い鉄観音を求めるには
Author: 棚橋篁峰 Year 2007 Issue 1 PDF HTML
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90. 卸売市場で茶葉を買う
今回は安渓の茶葉卸売市場をご案内します。中国茶の卸売市場は、北京、上海、広州の三大市場のほか、全国の茶産地の省都(卸売市場がない省都も一部あります)や茶産地などにあるのですが、なかでも安渓の卸売市場の大きさは際立っています。大変な商談「中国茶都」と称する市場は、安渓の大同路にあり、安渓県で生産される鉄観音、黄金桂、毛蟹、本山の四種類の茶葉のみを扱っている独特の市場です。私たちは茶摘みを終えて安渓の
Author: 棚橋篁峰 Year 2007 Issue 3 PDF HTML