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Your search : [ author:講師楊光華] Total 23 Search Results,Processed in 0.127 second(s)
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1. 蝦(えび)
蝦(えび)は、中国画の題材として好まれるものの一つで、明、清の時代の徐渭や八大山人といった大家の作品がいまも残っています。その後斉白石がこれを継承発展させて、蝦を描く技法が完成しました。これは、中国画の技法の中でもひじょうに貴重な遺産の一つになっています。今月は蝦を描きますが、用意するものは大体いつもと同じでけっこうです。ただ、蝦は、各部分を一筆で描かなければならないのと、みずみずしく透明な体の感
Author: 講師 楊光華 Year 1990 Issue 7 PDF HTML
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2. ⑧葡萄(ぶどう)
八月と言えば、そう、そろそろ葡萄が出回り始めるころですね。墨一色の枯れた味わいとはまた趣を異にする、色あざやかな、みずみずしい葡萄の一房を描いてみましょう。まず準備から。白磁の小さな皿を三枚、すずりと筆架(筆置き)を一つずつ、文鎮を二つ、筆は五本。それに、上質の宣紙と、曙紅(しをこう)、花青(かせい)、藤黄(とうこう)、三緑(さんりょく)の四種の顔料が必要です。筆も皿も、よく洗って下さい。細いめの
Author: 講師 楊光華 Year 1990 Issue 8 PDF HTML
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3. いよいよ花鳥画にいどみます
花鳥画に挑戦してみましょう。鳥を描くには、九官鳥から始めるのが順序です。ものまね上手な鳥の“ひょうきん族”·九官鳥は、飼い鳥として親しまれていますから、みなさんも、きっと一度ぐらいはご覧になったことがあるはずです。目のまわりに肉質部が露出しているほかは全身黒く、紫色の光沢があります。翼には白斑が見られますが、翼を収めてしまうと、ほとんどカラスと変わらない“黒ずくめ”になってしまいます。といって、濃
Author: 講師 楊光華 Year 1990 Issue 9 PDF HTML
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4. ⑩朝顔(あさがお)
日本では「朝顔」と呼びますが、中国名は「牽牛花(チエンニウホワ)」(けんごか)。夏の庭先をいろどる可憐な花は、中国の庶民にも人気があります。一年生草本。つる性で、つるは支柱に左巻きにからまります。葉は互生。葉柄はやや長くて、茎にも葉柄にも、下向きに細かい毛が生えています。つぼみが葉腋(ようえき)につくのは、夏の盛り。紅、青、紫、白など色あざやかな花を開きます。日が昇るころには凋(しぼ)んでしまうた
Author: 講師 楊光華 Year 1990 Issue 10 PDF HTML
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5. (11)スズメ(麻雀)
スズメは、もっとも身近な小鳥として、中国でも日本でも、絵に歌に、かっこうの題材になっていますね。中国語では、「麻雀(マーチユエ)」と呼びますが、日本では、マージャンと発音されて、麻将の呼称になってしまいました。スズメにはいい迷惑かも知れません。閑話休題。スズメは、多く、花や樹、草や石を配して、花鳥画に仕上げられます。活発でかわいらしいスズメは、宣紙の上でも、いまにも飛びたたんばかりです。墨一色で描
Author: 講師 楊光華 Year 1990 Issue 11 PDF HTML
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6. (12)大空をかける鶴
九〇年代最初の一年も、まもなく終わろうとしています。新しい年に夢を託して、大空翔(かけ)る鶴(つる)の美しい姿を描いてみましょう。鶴は、古来、長寿の象徴とされ、「鶴寿干歳」「松鶴延年」のように、長寿をことほぐ“代名詞”として使われてきました。松に鶴を配した絵は、ご老人への何よりの贈り物ですね。「鶴寿」といい「鶴齢」というのも老人の高齢を称えるためなのです。中国には、マナヅル、クロヅル、アネハヅル、
Author: 講師 楊光華 Year 1990 Issue 12 PDF HTML
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7. ①「文房四宝」と用具
中国画は、東洋が生んだ独特な芸術ですね。用具や材料も、それで、中国画にふさわしいものをそろえなければなりません。凝ればきりがありませんが、初学者のみなさんは、ごく普通のものをそろえれば、十分でしょう。ただし、「文房四宝」をはじめとする用具や材料についての知識は必要です。筆、墨、硯、紙を「文房四宝」と呼ぶのはご存知ですね。まず、筆から。中国画で用いる筆は、大きく三種類に分けられます。「硬毫(こうごう
Author: 講師 楊光華 Year 1991 Issue 1 PDF HTML
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8. ②筆法
中国画の画家は、一本の筆で種々の墨線を使って森羅万象を表現します。筆法が適切でないと、ほかの技巧も生かせないので、筆の使い方は中国画技法の、基礎の基礎です。筆の持ち方は書道とほぼ同じで、「指実掌虚」の四字に尽きます。指実は、筆をしっかりと安定させて持つことです。こうして描くと線に力がこもります。掌虚は、指とてのひらの間をあけておくことで、卵が一つ入るぐらいと覚えましょう。指と筆が自由に動かせるので
Author: 講師 楊光華 Year 1991 Issue 2 PDF HTML
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9. 樹法
「絵画を学ぶには先ず樹木を描け」と古代からいわれています。樹木の幹、枝、根は筆力の見せどころ。わざをみがくのに適しています。樹木はふつう幹、枝、露根、葉、の順に描きます。幹と根と大枝は、双鈎―二本の線で表現し、小枝や遠方の樹木は、単線でひと筆で描き上げます。写意画の場合は、幹も大枝も単線にして、雄渾さを出すことがあります。幹の要点は、直立、傾斜、湾曲など樹木の姿にあり、ふつうは中鋒で上から下へ描き
Author: 講師 楊光華 Year 1991 Issue 4 PDF HTML
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10. ⑤木の葉の画法
樹木の葉の形は、中国画のほうではそんなに多くはありません。現在では、七十余種の画法が使われています。初心者は、知識としてこういう画法を心得ておかなくてはなりませんが、実際に練習する場合には、把握しやすいのを何種類か選んで、まずそれから始めましょう。樹木の葉の画法は、大きく二つに分けられます。一つは点葉法で、筆で点を打つようにして葉の形を出すものです。もう一つは夾葉(きようよう)法で、細い線で葉の輪
Author: 講師楊光華 Year 1991 Issue 5 PDF HTML