Current Location: Home » Full Text Search
Your search : [ author:張仲] Total 10 Search Results,Processed in 0.128 second(s)
-
1. 中国のお正月 春節
旧暦十二月、中国の北方は北西風が吹き荒れ雪が舞って一年で最も寒いときだ。 だが、町は食品や衣料や正月用品がどっと出まわり、いつもよりはなやかな雰囲気だ。 春聯(しゆんれん)、年画、ろうそく、香、造花などの年の市は、大都市ではあまり見られなくなったが、地方ではまだまだ多い。
Author: 張仲 Year 1993 Issue 1 PDF HTML
-
2. 幌子のあれこれ
みなさんは、中国の街を歩いていて、商店の店先になにかの模型みたいなものがぶら下がっているのに気がつかれたことはないでしょうか。それが今月ご紹介する「幌子」(ファンズ)という名の看板です。唐の詩人·杜牧がうたった「水村(すいそん) 山郭(さんかく) 酒旗(しゅき)の風……」の酒旗も、幌子の一つです。この詩は江南の春を描写したものですが、幌子は華北、とくに北京のそれが多種多彩を誇っています。中国語で質
Author: 張仲 Year 1999 Issue 2 PDF HTML
-
3. 風筝の季節
風筝(ふうそう)―空高くゆうゆうと飛翔するたこのことです。「凧」というのは日本製の漢字で、中国にはありません。筝は、琴のこと。では、なぜ風の筝なのでしょうか。風筝は、長い歴史を持っています。二千年以上も前の春秋時代、魯国の人で大工の名人とうたわれた魯班が、大きな木鳶(もくえん)を飛ばして宋の城をうかがったという話が伝わっていますが、これは風筝のことです。紙が発明され、糊も改良された漢代に、紙鳶と呼
Author: 張仲 Year 1999 Issue 4 PDF HTML
-
4. 竜が注ぐ茶湯
北京や天津の祭日の縁日で、あるいは町のあちこちで、茶湯(チャータン)を注いでいる風景をよく見かけます。茶という字が使われていますが、緑茶とか紅茶とかのお茶とは全く関係がありません。頭に白い帽子をかぶり、腰に白い前掛けをまいたおじさんが、左手に持ったお碗に水で練った黏高粱(ニエンカオーヤン)(粘り気の多いもろこし)の粉を入れ、右手でやかんを持ち上げて中の熱湯を注ぎます。やかんの口とお碗は三十センチ以
Author: 張仲 Year 1999 Issue 6 PDF HTML
-
5. 本家の中華街
例えば横浜の中華街、神戸の南京町、ニューヨークやロサンゼルスのチャイナタウンのように、世界のあちこちの都市に中国人が住む商店街がありますが、最も中国らしい商店街といえば、やはり北京の大柵欄と天津の估衣街にとどめをさすでしょう。都を南京から北京に遷した明の永楽帝は、その振興策の一環として、宣武門、崇文門、鍾鼓楼などの要地に「廊房」という街造りをすすめ、「召民·召商」―積極的に民衆や商人を呼び集めまし
Author: 張仲 Year 1999 Issue 9 PDF HTML
-
6. 切糕―伝統のファーストフード
北方の町でよく見かける菓子の一つに、切糕(チエガオ)(切りもち)があります。もち米(あるいはもち粟)の粉に、ナツメやアズキなどを混ぜて蒸した、大きな羊羹(ようかん)のようなもので、アジアの多くの国にも似たような菓子があります。自転車の荷台に載せ、濡らした白布をかぶせて売り歩き、お客の注文に応じて大きく、あるいは小さく切って売るので、この名があります。砂糖をふりかけて食べると、いっそうおいしくなりま
Author: 張仲 Year 2000 Issue 5 PDF HTML
-
7. 「媽祖」さまは世界を照らす
昨年暮れ祖国に復帰した澳門は、中国語では「アオメン」と読みますが、外国人は「マカオ」と呼んでいます。「媽祖娘娘」(マーツーニャンニャン)を祭った「媽閣廟」(マークーミャオ)というりっぱな廟があるので、そのように呼ばれているのだと言われます。「媽祖」は、福建方言で「祖父の姉妹」のこと。「娘娘」は、皇后あるいは女神のこと。媽祖は道教の三大女神の一人で、人々の厚い信仰をあつめているのです。伝説によれば、
Author: 張仲 Year 2000 Issue 7 PDF HTML
-
8. 都市と井戸
都市に住む庶民を指して、「市井」(しせい)という言葉があります。「井」は、井戸のこと。共同の井戸のまわりに人が集まって市が立ったので、「井市」という言葉が生まれ、そこに集まった人々を「市井」と呼ぶようになったのだそうです。北京の胡同は元代に形成されたもので、蒙古語で「街」という意味ですが、井戸はその胡同につきものの存在でした。北京城内の井戸の数と分布については、朱一新という清末の官僚が光緒十一年(
Author: 張仲 Year 2000 Issue 9 PDF HTML
-
9. 月と「兎児爺」
旧暦八月十五日の中秋節は、中国人にとっては春節(旧正月)に次ぐ大切なお祭りです。十月一日の国慶節(建国記念日)と日にちが近いので、つなげてお祝いをするのが普通です。中秋節は、お月さまを祭る節句です。昔の人は、不老長寿の薬草を臼(うす)で搗(つ)き砕くウサギが月に住んでいると信じていました。戦国時代、楚の国の政治家ですぐれた詩人でもあった屈原が、『楚辞·天問』の中ですでにそのように書き、約五百年後に
Author: 張仲 Year 2000 Issue 10 PDF HTML
-
10. お粥の今昔
お粥は、水を多くして米や粟を柔らかく炊いたものの総称です。中国の最も古い食べ物の一つで、初めは「糜(び)」という字をあてていました。それが粥に変わったのはずいぶん古い話で、後漢の末に編纂された『釈名(しゃくみょう)』という字書に、「粥(しゅく)は、糜よりも濁って軟弱である」という説明が見えます。七世紀ごろに「双弓米」という言葉が登場します。なにやらもったいぶった名前ですが、「粥」という字を分解した
Author: 張仲 Year 2000 Issue 11 PDF HTML